十九の秋じゅうくのあき
近年新聞紙の報道するところについて見るに、東亜の風雲はますます急となり、日支同文の邦家も善鄰の誼しみを訂めている遑がなくなったようである。かつてわたくしが年十九の秋、父母に従って上海に遊んだころのことを思い返すと、恍として隔世の思いがある。 …
作品に特徴的な語句
まじわり 待合まちあわせ もう とどま だて もたれ さだ しん かさ むこう こう 最早もは ほっ にぎわ つらな とま 一家いっか まさ 午後ひるすぎ 埠頭はとば よる のち おもむろ まなこ かざし ふさ 繍取ぬいと うらやま 老耄ろうもう 道台トウタイ 馬丁ばてい なら 上海シャンハイ うち 人生じんせい にわか とも 出帆しゅっぱん 匆々そうそう 南楼なんろう 古刹こさつ 呉淞ウースン くわ 四口しこう 団欒だんらん もと しろ 塗色ぬりいろ 天涯てんがい たの 岡阜こうふ とこ 彼方かなた 惆悵ちゅうちょう 招聘しょうへい 揮毫きごう 明放あけはな おぼろ 東坡とうば やなぎ 柳絮りゅうじょ 梨花りか 正金しょうきん のこ 淡白たんぱく 深青しんせい 清朝しんちょう 渺々びょうびょう 登高とうこう 碇泊ていはく 租界そかい 緞子どんす ふち 繊巧せんこう 繻子しゅす ともづな 聯句れんく はな 茱萸ぐみ あし 蘆花ろか 蘆荻ろてき 袖口そでぐち えり ことば かかと 辮髪べんぱつ