耕耘部の時計こううんぶのとけい
一、午前八時五分 農場の耕耘部の農夫室は、雪からの反射で白びかりがいっぱいでした。 まん中の大きな釜からは湯気が盛んにたち、農夫たちはもう食事もすんで、脚絆を巻いたり藁沓をはいたり、はたらきに出る支度をしてゐました。 俄かに戸があいて、赤い …
題名が同じ作品
耕耘部の時計 (新字新仮名)宮沢賢治 (著)