“黄泥”の読み方と例文
読み方割合
こうでい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黄泥こうでいの岸には、薄氷が残っている。枯蘆かれあしの根にはすすけたあぶくがかたまって、家鴨あひるの死んだのがその中にぶっくり浮んでいた。
日光小品 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
橋の下の黄泥こうでいの洲は、二坪ばかりの広さをあまして、すぐに水と続いている。
尾生の信 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
風の音、蘆の音、水の音、——それからどこかでけたたましく、蒼鷺あおさぎの啼く声がした。と思って立止ると、いつか潮がさし出したと見えて、黄泥こうでいを洗う水の色が、さっきよりは間近に光っている。
尾生の信 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)