高天神たかてんじん)” の例文
その年の五月、ごしゅくん武田勝頼は二万余騎の兵をひきいて甲斐を出馬し、徳川氏の支城である高天神たかてんじんを攻めた。
石ころ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
高天神たかてんじんの城へ右衛門の着いたのは、二日目の晩であった。城将の天野刑部あまのぎょうぶが三年前に今川氏に人質になっていた時に右衛門は数々の好意を与えてやった。
三浦右衛門の最後 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
家康が高天神たかてんじんの城をかこんだ時に、城将の粟田刑部あわだぎょうぶ
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
高天神たかてんじんの城へはどう行くのじゃ」という鷹揚おうような声がした。子供は皆あわてたような顔をして、その声の主人公を見た。それは十七ばかりの少年であった。
三浦右衛門の最後 (新字新仮名) / 菊池寛(著)