馴染甲斐なじみがい)” の例文
七十五ルーブリずつにしておきましょう——もっとも、銀行紙幣でなきゃあ御免ですがね——こりゃもう、まったくお馴染甲斐なじみがいにするだけですぜ!
貴方も馴染甲斐なじみがいのない人ですね。アダリーさんの顔を見忘れるなんて……しかしアダリーさんも……むろん私も……お話を聞いて感心しました。
冥土行進曲 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
いまにお前たちだって、どんな事になるかわかったものじゃない。一生引受けたは笑わせやがる。でもまあ昔の馴染甲斐なじみがいに江戸の茶碗酒ちゃわんざけでも一ぱい振舞ってやろうか。
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)