“飛去”の読み方と例文
読み方割合
とびさ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのままおそれげもなう翼を休めたるに、ざぶりと水をあびせざま莞爾につことあでやかに笑うてたちぬ。手早くきぬもてその胸をばおおへり。鳥はおどろきてはたはたと飛去とびさりぬ。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それは奇妙な獣のような形をした青白い火の玉で、夕闇の中を真直まっすぐに飛んで来てその男の眼前めのまえでぴたりと停まり、ぐるぐると二三度舞ったかと思うと、矢のように殺生谷の方へ飛去とびさって行った。
殺生谷の鬼火 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)