頭山満とうやまみつる)” の例文
頭山満とうやまみつるもスケールは堂々たるものであるが、俗悪の部類であって、そのそしりは免れまい。
人と書相 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
頭山満とうやまみつるの邸へ逃込んだ印度人がとうとう判らなくなったり、早大の佐野学が某所にひっこんでいるんだなどと噂やら事実やらとにかく東京で有力な人の袖にすがれば、安全な事今も昔も大した変りはない。
鍵屋の辻 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
頭山満とうやまみつる翁の逸話といったら恐らく、浜の真砂まさごの数限りもあるまい。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
まず最初は頭山満とうやまみつる翁の書だ。「淡如雲——頭山満」と書いてある。淡として雲の如し……なかなかいい字である。頭山翁の字は度々見受けるが、時にいかがわしいものを見る。偽筆が多いのだ。
現代能書批評 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)