“閫(しきい)” の例文
否(いな)今もなおこの凩に吹き散る雲の影のようななんらかの希望の影を追うているではあるまいか。そしてこの果敢(はか)ない影を捕えんとしては幾度か墓の閫(しきい)に躓(つまず)いているのではあるまいか。
凩 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
遠くもない墓の閫(しきい)に流木を拾うているこのあわれな姿はひしと心に刻まれた。
嵐 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)