鑑識めきき)” の例文
どうしても呉服の鑑識めききにはその方面に肥えた女の眼が必要だ。この磯屋も五兵衛の妹が中心になってやっているので、五兵衛はおもてに立って仕事を片づけているに過ぎない。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
先代に嗣子よつぎがなかったところから、子飼いの職人から直されて暖簾のれんと娘おりんを一度に貰って家業を継いだのだったが材料たねの吟味に鑑識めききが足りない故か、それとも釜の仕込みか叩きの工合いか