“釜帽”の読み方と例文
読み方割合
かまぼう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
釜帽かまぼうを冠った機械油だらけの職工が、板片いたきれの上に小石を二つ三つ並べて、腰元らしく尻を振り振り登場すると皆、一時にドッと笑い出したりした。
オンチ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
帽子もゴルフ用の鳥打ちや、ビバや、お釜帽かまぼうを次から次に冠らせられた。それにつれて本箱の抽斗ひきだしに突込んだままになっていた皺苦茶の紙幣や銀貨の棒がズンズンと減って行った。
鉄鎚 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その上から厚ぼったい羊羹ようかん色の外套がいとうを着て、ビバのお釜帽かまぼうを耳の上まで引っ冠せた。それから膝をガマ足にして、背中をまん丸く曲げて、首をグッとちぢめると五寸ぐらい背が低くなった。
ココナットの実 (新字新仮名) / 夢野久作(著)