見事な紅葉もみじの枝をゆッさりと上にのせて金鋲青漆きんびょうせいしつ女駕おんなかご供人ともびとは紅白ちりめんの裲襠うちかけ、いずれも、御守殿ごしゅでん風な女ぞろいで、これまた、手に手に紅葉の枝を持っているので
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)