通帳かよい)” の例文
通帳かよいで取込んでかりが山のごとし、月末にどしどし詰懸けられると、なんぼむこうが平民でも、華族じゃからって払わぬわけにはかぬ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いかがな首尾だか、あのくらい雪にのめされながら、割合に元気なのは、帰宅早々婆さんを使いに、角店の四方よもから一升徳利を通帳かよいという不思議な通力で取寄せたからで。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)