迂生うせい)” の例文
「愚見を申し上げるよりも、これをお手もとにお納め置き下されば、迂生うせいの万言にもまさるかとぞんじます」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「その不都合は万々これなし。迂生うせい臨終のさいは、殿に言上いたすべき心組みに候いき」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
伊沢磐安の宅は迂生うせい二十歳の頃に見し所を
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
で、迂生うせいは多年の間、ひそかに蛮地へ人を遣って、その風俗習性や武器戦法を調べおき、かたがた、南蛮国の地理をつぶさに考察して、遂にこの一図を成したものにござります。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)