赤縄えにし)” の例文
旧字:赤繩
されば今の細君とても、やがてその黄金の尽きなむ時は、彼との赤縄えにし絶ゆる時なるべし。
葛のうら葉 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
われとほどきし赤縄えにしの糸の、罪によごれ、血にまみれつゝめぐり/\て又こゝに結ぼるゝこそ不思議なれ。御身は若衆姿。わが身は円頂黒衣。罪障、悪業に埋もれ果つれども二人の思ひに穢れはあらじ。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)