記臆おぼ)” の例文
と軽くは云えど深く嘲けることばに十兵衛も快よからず、のっそりでも恥辱はじは知っております、と底力味あるくさびを打てば、なかなか見事な一言じゃ、忘れぬように記臆おぼえていようと
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
のつそりでも恥辱はぢは知つて居ります、と底力味あるくさびを打てば、中〻見事な一言ぢや、忘れぬやうに記臆おぼえて居やうと、釘をさしつゝ恐ろしく睥みて後は物云はず、頓て忽ち立ち上つて
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)