處刑おしおき)” の例文
新字:処刑
「宗次郎さん、私は縛られて行きます。處刑おしおきに上がつたら、線香の一本も上げて下さい、——そして、お秋と仲よく暮して下さい」
どんな處刑おしおきでも受けますが、その代り、遊び人風情に女出入りで眼玉を射られた大村兵庫も何とかして貰ひませう——とね、斯う申上げる積りで。
「徳右衞門は處刑おしおきになりましたが、あの養ひ娘のお雪はどうなりました。それから番頭の林三郎は誰が殺したんです」
定吉の性質や、お駒との關係も知つて居るので、お仙は何も彼も讀み盡して、白痴ばかな子を處刑おしおきにされるよりはと、女心の淺墓な親子心中をしたのだらう。
お銀も元吉も處刑おしおきになり、伊豆屋の二番目息子の徳三郎は、それつきり行方不明になりました。
親分さん、斯う名乘つて出て、立派に處刑おしおきを受けようといふ、私の考へは無理でせうか。親分
それは恐らく本音でせう、どうせ處刑おしおき臺に乘る身で今更非を飾るお富でもなささうです。
「親分、聽いておくんなさい。——出來ることなら隱し了せようと思ひましたが、弟の新吉が處刑おしおきになるのを見ちや居られません。何を隱しませう。お駒を殺したのは、此私で——」
「八、兎も角、もう少し調べ度いことがある。俺と一緒に來い。又五郎とその小判は、町役人に預けて置くが宜い、——逃げ度きや逃がせ。今度つかまつたら、小夜菊殺しの下手人で處刑おしおきになる」
二人共萬に一つ處刑おしおきになるやうな事はあるまいと多寡たくわ