虐遇ぎゃくぐう)” の例文
山奥の児童こどもにも似合わないかしこいことを考え出して、既にかつてえられぬ虐遇ぎゃくぐうこうむった時、夢中になって走り出したのである。
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
醜婦の為に夫や夫の周囲の人々から虐遇ぎゃくぐうされ、離縁となってからも云い尽せぬ数々の不幸を味わって、遂に世を呪い人を呪い、ある夜自家の庭の木にくびれ死んだのであった。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)