蘚伯せんぱく)” の例文
寮のあるじの御方が、医師の蘚伯せんぱくにもらった南蛮の睡薬。それを平常の散薬と思って寝しなにんだがため、かくは死んだように眠りに落ちているのである。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
水瀬みなせことばから察するに、どうやら寮のうちに、誰か寝ている病人があるらしい。けれど、医師の蘚伯せんぱくがよいと云ったのを、御方は何故か、不足らしい色を見せて聞いたのであった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ただ今、蘚伯せんぱくさまが、いつもの通り、てお帰りになりました」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)