藩中はんちゅう)” の例文
彼は藩中はんちゅうの浪人ではなく、旗本の渡り用人である。二、三の旗本屋敷を渡りあるいて、今は浪人しているが、その奉公中に格別の悪いうわさも無かったらしく、お節はその娘に相違なかった。
半七捕物帳:49 大阪屋花鳥 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)