薄掻巻うすかいまき)” の例文
旧字:薄掻卷
かかる場所にて呼び奉るを、許させらるるよう、氏神を念じて起上った私は、薄掻巻うすかいまきを取って、引被ひっかぶせて、お冬さんを包んだのです。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
障子をふつとくぐりつゝ、きのふ今日蚊帳を除つた、薄掻巻うすかいまきの、袖に、裾に、ちら/\と舞ひまうたのは、それは綿よりも軽い蘆の穂であつた。
玉川の草 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)