高射砲弾は、さかんに頭上で炸裂さくれつしていた。照空灯しょうくうとうと照明弾とが、空中でみ合っていた。その中に、真白な無数のきのこがふわりふわりと浮いていた。落下傘部隊らっかさんぶたいであった。
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)