“荏薇”の読み方と例文
読み方割合
じんび100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
相覧の号を古嶹こたうと云つたことは、既に云つた如く、荏薇じんび問答に見えてゐる。世に行はれてゐる画人伝の類には此人の名を載せない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
荏薇じんび問答は此年天保元年十一月に入つて、先づ六日の榛軒の書を載せてゐる。阿部正寧まさやすの福山城に入る前日の書である。書中人の目を惹くものは唯二件あるのみである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
荏薇じんび問答に元旦に弟柏軒に与へた書がある。「狩谷お高快方之由大慶」の語がある。前年十一月二十八日の弟の書を得て、棭斎のぢよの病のえたことを知つたのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)