苑地えんち)” の例文
家屋の周辺に附属した苑地えんちは用途も少なく、従ってまた面積もわずかなものだった。『延喜式』に出ている貴人の菜園でも、ここで栽培すべき作物はいくらもない。
垣内の話 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
楮は今日でも林木りんぼく畠作物はたさくもつとの中間の、いわば半栽培品の状態にあるが、以前も苑地えんちえるまでの必要はなくても、やはり自由に採取のできるほど山野に充満してはいなかったために
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)