與母吉よもきち)” の例文
新字:与母吉
「有難う存じます、——私は相模屋の手代の與母吉よもきちと申しますが、災難は何處に轉がつて居るかわかりません。斯う言ふわけで——」
與母吉よもきちの顏を見ると、仙太は以ての外の樣子で斯う極め付けました。その後から相模屋の敷居をまたいだガラツ八は、厭も應もなく、それと顏を合せて了つたのです。
「申します、——どうも、與母吉よもきちの前掛の紐のやうで」