“膝行寄（いざりよ）” の例文
膝行寄（いざりよ）って、いきなり障子を開けてみると、サッと路地を吹き抜く風が、まともに平次の額を叩きますが、入口の格子は銀鼠色（ぎんねずいろ）に月光に開け放たれたまま、そこには心中の仕損ねどころか
銭形平次捕物控：070 二本の脇差 (新字新仮名) ／ 野村胡堂(著)
平次は仏様を片手拝みに、そっと膝行寄（いざりよ）って、顔へかけた手拭を取りました。
銭形平次捕物控：081 受難の通人 (新字新仮名) ／ 野村胡堂(著)
彦兵衛は乱酔して、正体もなく眠りこけた東作の側に膝行寄（いざりよ）りました。
銭形平次捕物控：075 巾着切りの娘 (新字新仮名) ／ 野村胡堂(著)
と静かに膝行寄（いざりよ）る平次。
銭形平次捕物控：066 玉の輿の呪い (新字新仮名) ／ 野村胡堂(著)