胡粉絵ごふんえ)” の例文
胡粉絵ごふんえの色をした五月晴さつきばれの空が横たわって、その下を吹く明るい風が、目下工事中の解放治療場の作業の音を、次から次に吹込んで参ります。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
妾のへやはゴンロク・アパートの五階だった。窓の外は神戸の海岸通りの横町になっていた。左手に胡粉絵ごふんえみたいな諏訪山の公園が浮き出している。
ココナットの実 (新字新仮名) / 夢野久作(著)