肥前長崎ひぜんながさき)” の例文
肥前長崎ひぜんながさきから、東の方へゆく街道の上だつた。よく晴れた秋の正午ひる近くで、畑のそちこちには、蕎麦そばの白い花が清々すがすがしく見え、ときどき空を横切りながら、細い澄んだ声を落してゆくのはひわであつた。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)