耳食じしょく)” の例文
女の容色の事も、外に真似手のない程くわしく心得ている。ポルジイが一度好いと云った女の周囲には、耳食じしょくが集まって来て、その女は大幣おおぬさ引手ひくてあまたになる。
たったいま耳食じしょくの昔話が織り込まれているのであり、何物でも一度彼奴きゃつの耳に入ったら助かりません——あの踊りだってそうです、無雑作のうちに、どこか節律があるんでしてね。
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)