老若貴賤ろうにゃくきせん)” の例文
寛文かんぶん九年の秋、一行は落ちかかるかりと共に、始めて江戸の土を踏んだ。江戸は諸国の老若貴賤ろうにゃくきせんが集まっている所だけに、敵の手がかりを尋ねるのにも、何かと便宜が多そうであった。
或敵打の話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)