老婆心ろうばしん)” の例文
どこかあたたかい土地か温泉に行って静かに思索してはいかがでしょう。青森の兄さんとも相談して、よろしくとりはからわれるよう老婆心ろうばしんまでに申し上げます。
虚構の春 (新字新仮名) / 太宰治(著)
老婆心ろうばしんに申上げたいことは、あの現場附近を広く探すことですな。もしあの場合銃丸たまが乗客にあたらなかったとしたら、銃丸は窓外へ飛び出すだろうと思うんです。
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)
以上はただ私の経験だけをざっとお話ししたのでありますけれども、そのお話しを致した意味は全くあなたがたのご参考になりはしまいかという老婆心ろうばしんからなのであります。
私の個人主義 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
混同視こんどうししたものだ。チョット老婆心ろうばしんまでに。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)