羅針盤コンパス)” の例文
日本の参謀本部の無電一本でどこへでも行く船なんです。第一長崎へなんか行きやしません。嘘だと思われるならば甲板デッキへ上って、羅針盤コンパスを覗いて御覧なさい。
焦点を合せる (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ところが、いよいよ羅針盤コンパスの四隅は銀盃の酒で清められ、支柱がとり外され、巨体が一間ばかりそろそろと辷った、と思うと、どうしたわけか、そこへ釘づけになって、てこでも動かない。
黒船前後 (新字新仮名) / 服部之総(著)