纐纈染しぼりぞめ)” の例文
したたる血しおが胸から小刀の帯前おびまえまで朱に染めているので、さながら満身が纐纈染しぼりぞめになってしまい、墓場の下から起ち上がった人間でもあるかの如く、見る者の眼をおおわしめた。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)