組屋敷くみやしき)” の例文
すべ偐紫楼にせむらさきろうと自ら題したこの住居すまいのありさまは、自分が生れた質素な下谷したや御徒町おかちまち組屋敷くみやしきに比べてそも何といおうか。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
十分ののちようやく路次を抜けて通りへ出た。その通りもまた組屋敷くみやしきぐらいな幅で、すでに人でいっぱいになっている。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)