素生すば)” の例文
背丈せたけは伸びても顔はまだ子供子供した宗太にくらべると、いつのまにかお粂の方は姉娘らしくなっている。素朴そぼくで、やや紅味あかみを帯びた枝の素生すばえに堅くつけた梅の花のつぼみこそはこの少女のものだ。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)