神采奕々しんさいえきえき)” の例文
凡人たらざる半面と共に凡人たる半面をも指摘するのは凡庸なる作者にも成し得るであらう。しかし神采奕々しんさいえきえきたる人間全体を指摘するのは一代の才人を待たなければならぬ。
大久保湖州 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
神采奕々しんさいえきえきとでも形容しようか、その御方ただご一人が、そこに粛然しゅくぜんと立たせられたばかりに、周囲の自然——花木緑葉が、清浄にすがすがしく感じられる、そのことだけでもうなずかれた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)