玄策げんさく)” の例文
先代の朝井玄策げんさくがこれを一本腰にきめて、突き袖をして歩いたのを、先代が死んでからは使ひ手もなく、納戸のガラクタの中に投り込んであつたといふのです。
私のをつと玄策げんさくに取り入り、娘のお直をだまして養子に入り、夫玄策の死んだ後は、この朝井家のかぶから家から、へつゝひの下の灰までも自分のものにした上、三年經たないうちに
今の玄龍はその聟養子で、先代にまさると言はれた人氣でした。少なくとも男つ振りも辯口も、養父の玄策げんさくの粗野で狷介けんかいなのとは、比較にならぬほどの文化人だつたのです。