犠牲的ぎせいてき)” の例文
旧字:犧牲的
「エヘヘヘヘ、つまらないことを云うもんじゃない。そういう君の犠牲的ぎせいてき愛情は、おれの嫉妬しっとを、よけい燃えたたせるばかりじゃないか」
月と手袋 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「ふん、犠牲的ぎせいてき精神を発揮してか?——だがあいつも見られていることはちゃんと意識しているんだからな。」
海のほとり (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その戯曲は失明した兄のために犠牲的ぎせいてきの結婚をあえてする妹のことを書いたものだった。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)