父母おや)” の例文
それでもやつぱり脹れ物に、触るやうにしてゐてさへ、またしても小言の八百。よしんば去ねといはれたところで、帰る里には父母おやもあり。
移民学園 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
「仕方がない。……女のほうからあッちへ血道を上げているのではぜひないことだ。父母おやが選んでくれた女房じゃなし、なにも、行かないでいればすむことだ。当分、足を抜いていよう」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)