煩悶もだえ)” の例文
あるものは血の中に海の塩を交ぜてしづめがたい煩悶もだえをもち、或るものの心にはたえず波が立ち、また或るものは家を捨ててさまよひ、さまよひ、一生を終る。
四つの市 (新字旧仮名) / 片山広子(著)
小にしては個人、家庭、大にしては社会、国家、そこにはいろんな苦しみがあり、悩みがあります。苦悩なやみがないというのはうそです。煩悶もだえがないというのは、反省が足りないからです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
おもりゆく煩悶もだえのあらびはやもまた
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)