灯取ひと)” の例文
妖異よういだ。夏なら知らず十二月、蛾が生きているはずがない——と思うと灯取ひとり虫、一つ一つのしょくをはたきまわって、殿中でんちゅうにわかにボーッと暗くなってきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)