天平てんぴょう六年、海犬養岡麿あまのいぬかいのおかまろが詔にこたえまつった歌である。一首の意は、天皇の御民である私等は、この天地と共に栄ゆる盛大の御世に遭遇そうぐうして、何という甲斐がいのあることであろう、というのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)