汚濁おだく)” の例文
世を汚濁おだくする年来の罪府の元兇を、きょうこそは、逮捕すると洩らしてここの門を出た彼。その元兇とは、いったい何者なのか、どこにいるのか。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「酔ってはいる。が、しかしこの汚濁おだくの世では、せめて酔ってるあいだが花だて」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「これ、腐れ学者。——汝は口をあけば常に自分のみを清白のようにいい、人を見ればかならず、汚濁おだくのようにそしるが、どこにそんな濁った者がいるか」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)