正一郎しやういちらう)” の例文
「先生の指図通さしづどほり、宇津木をつてしまふのだ。君は出口で見張つてゐてくれ給へ。」聞きれた門人大井おほゐの声である。玉造組与力たまつくりぐみよりきせがれで、名は正一郎しやういちらうと云ふ。三十五歳になる。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)