樸斎ぼくさい)” の例文
この日氷華吟館に招かれた賓客の中、塩田士鄂は津藩の文学随斎である。門田堯佐は福山侯阿部伊勢守正弘の侍読。名は隣、号を樸斎ぼくさいという。三上九如は名を恒、号を静一道人また赤城という。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「嘉永四辛亥十月廿四日、与立夫魯直酔梅家弟柏軒、同訪高滝大夫旅館、此日大夫遊篠池、有詩次韻。昔年今日訪君家。記得林泉清且嘉。亡友共算暁星没。問齢同歎夕陽斜。詩題檠上奇於壁。酒満尊中何当茶。酔渇頻思蜜柑子。二千里外福山賒。」高滝大夫の称は樸斎ぼくさい詩鈔
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)