榕樹あこう)” の例文
これはちょうど榕樹あこうの陰に、幼な児を抱いていたのですが、その葉にうしろさえぎられたせいか、紅染べにぞめの単衣ひとえを着た姿が、夕明りに浮んで見えたものです。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
榕樹あこうの枝に秋たけて
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
薄白い路の左右には、こずえから垂れた榕樹あこうの枝に、肉の厚い葉が光っている、——その木の間に点々と、笹葺ささぶきの屋根を並べたのが、この島の土人の家なのです。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
が、御主人は榕樹あこうの陰に、ゆっくり御み足を運びながら、こんな事もまたおっしゃるのです。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)