杜鵑花さつきつつじ)” の例文
博士はつと立つて、南側の障子をけて庭を見てゐる。木瓜ぼけ杜鵑花さつきつつじとの花が真赤に咲いて、どこか底にぬるみを持つた風が額に当る。細君の部屋では又こと/\音がする。着更をするのであらう。
魔睡 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)