“未成品（みせいひん）” の例文
しかし、自分が自分の絵を描いている、という感じは確かにしました。しかしその色の汚い方の絵は未成品（みせいひん）だと思います。
模倣と独立 (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)
未成品（みせいひん）の子供の間は兎に角、大人になれば朝寝坊が本式さ。それが努力もしないで六時に起きたり七時に起きたりするのは決して好（い）い徴候じゃない
親鳥子鳥 (新字新仮名) ／ 佐々木邦(著)
最後の巻、即ち十七世紀の中頃から維新の変に至るまでの沿革（えんかく）は、今なお述作中にかかる未成品（みせいひん）に過ぎなかった。
マードック先生の『日本歴史』 (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)