朝鮮牛ちょうせんうし)” の例文
この田舎町は不相変あいかわらず人通りもほとんど見えなかった。しかしみちばたのある電柱に朝鮮牛ちょうせんうしが一匹つないであった。朝鮮牛はくびをさしのべたまま、妙に女性的にうるんだ目にじっとわたしを見守っていた。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)