有乎無乎なけなし)” の例文
流石に巡査の目を憚つて、日が暮れるのを待つて御供水を貰ひに來る嬶共は、有乎無乎なけなしの小袋を引敝ひつぱたいて葡萄酒を買つて來る樣になつた。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
流石に巡査の目をはばかつて、日が暮れるのを待つて御供水おそなへみづを貰ひに来る嬶共かかあどもは、有乎無乎なけなしの小袋を引敝ひつぱたいて葡萄酒を買つて来る様になつた。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)