暢気千万のんきせんばん)” の例文
志士仁人が往来し、一般人心がおびえているうちに、広い世間には極めて暢気千万のんきせんばんな奴もあればあるもので、道庵十八文の如きその一人。
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
肝腎の案内者、次第によっては助太刀をも兼ねてやろうという剛の者が、戦いを前にして逃げ出したわけでもあるまいに、ひとの大事とはいいながら、あまりといえば暢気千万のんきせんばんだ。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)